8月8日がそろばんの日なのはなぜ?由来や歴史を徹底解説

ねこがそろばんをしている模型の写真

現在ではコンピュータが台頭し、街ではほとんど見かけなくなりましたが、昔の計算機と言えば「そろばん」ですよね。

このそろばんですが近年、子供におすすめの習い事として見直されてきており、毎年8月8日は「そろばんの日」として日本の年間行事にもなっているそうなんです。

しかし実際に「そろばんの日」に何が行われているかなど、詳しく知っている人はそう多くないですよね。

そこで今回は、「そろばんの日の目的や歴史」そして「そろばんを習うことのメリット」について解説していきます。

8月8日がそろばんの日なのはなぜ?

数学イラスト

日本では現在、さまざまな記念日がありますが、そろばんも8月8日が記念日というのをご存じでしょうか? 

よく、語呂合わせで11月22日は「いい夫婦の日」、2月9日は「肉の日」などがありますが、実はそろばんも、語呂合わせからできています。

そろばんを弾くと「パチパチ」と音がしますよね。語呂合わせというのは、その珠を弾く音から8月8日が「そろばんの日」と制定されています。

ちなみに個人的には、11月11日が「ポッキーの日」のように、8という字が、珠が並んでいるように見えるところから、8月8日かなと思っていたのですが、残念ながらそうではありませんでした。

では「なぜそろばんの日ができたのか」などを下記にて説明していきます!

そろばんの日の由来とは?

そろばん写真

そろばんの日が制定されたのは意外に古く、1968年(昭和43年)に全国珠算教育連盟により制定されました。

これは、「そろばんの機能や利便性を知ってもらい、普及を目指す」というのが目的だそうです。

現在でも、小学3年生から4年生の間に合計5時間程度の授業がありますが、そろばんの仕組みや、簡単な計算などを教わるだけで、実際に使いこなせるようになるわけではありません。

もちろん、使いこなせるようになるのが目的ではなく、十進位取り記数法の10ずつまとまるごとに、一つ上の位に上げていくという数のしくみを学ぶ上では非常に有効であり、右脳を使う力を養う上でも大変なメリットがあります。

そろばんで得られるメリット

頭脳回路イメージ

一般的に、そろばんを習うと計算が速くなるというイメージがありますが、最近の研究からも、そろばんにはたくさんのメリットがあることが分かってきています。

下記にて子供だけではなく、大人にも良いと言われるメリットについてあげていきたいと思います。

集中力が身につく

落ち着きのない子供が、そろばんを習ってから集中して何事も取り組めるようになったという話をよく耳にします。

そろばんは、書かれた数字や、読まれた数字を記憶しながら正確に指を動かして、制限時間内に問題を解かなければなりません。そのため、精神を集中させて問題に取り組む必要があり、これを何度も繰り返し行うことで集中力が次第に身に付いていきます。

創造力が養われる

一般的に左脳は言語や、計算力、倫理的思考をつかさどり、右脳は記憶力や創造力、イメージ力やひらめき力をつかさどると言われています。

珠をイメージでとらえて計算をする珠算式暗算は、問題解決や、発明などのひらめきを担うと言われる右脳を使います。そのため、創造力やひらめき力の思考回路を鍛えることにつながります。

記憶力が身につく

珠算式暗算で計算ができるようになると、一般的な左脳を使う記憶とは異なり、右脳を使用したイメージによる記憶法となります。

また、左脳を使用した記憶はすぐに消えてしまうのに対し、右脳で覚えた記憶は長期記憶として長く残ります。

年号などの記憶はすぐに忘れてしまいますが、思い出などイメージによる記憶を忘れないのは右脳で処理をしているからで、そろばんは右脳を使い記憶することで記憶力が身に付きます。

判断力が培われる

珠算式暗算を行うと、右脳で処理を行い、左脳で正確な情報へと変換され、情報処理能力のトレーニングに繋がります。

制限時間内に珠をたくさん動かし、正確さを追求するそろばんの訓練をすることで、短時間で物事を正しく読み取る力が高まり、無意識に判断を行う能力が培われていきます。

忍耐力が身につく

そろばん学習は、繰り返し行うことと、長期間の学習が不可欠で、問題を間違える悔しさを何度も乗り越えることで、正解した時の達成感が得られると共に忍耐力も身に付きます。

また、基礎から進級試験、全国検定試験へと目標を立てて挑戦していくことで、挑戦心や向上心を身につけながら、努力して目標を達成する喜びや、自信にも繋がります。

そろばんの日に行われるイベント情報

8月8日のそろばんの日には毎年、文部科学省後援のもと京都府の国立京都国際会館で珠算界最高峰と言われる「全日本珠算選手権大会」が開催されています。

そろばんの日本一を決める大会で大きく3競技に分かれます。

個人総合競技

乗算(かけ算)、除算(わり算)、見取算(書いてある数字を見ながら計算を行う)、乗暗算(かけ算の暗算)、除暗算(わり算の暗算)、見取暗算(書いてある数字を見ながら暗算を行う)の6首目の総合得点を競います。

この総合競技の最高得点者が「そろばん日本一」となり、2008年からは小学生の最高得点者に「小学生そろばん日本一」の称号が与えられるようになりました。

種目別競技

読上算(読み上げられる数字を計算する)、読上暗算(読み上げられる数字を暗算する)、フラッシュ暗算(モニターに瞬時に現れる数字を暗算する)の3首目の競技が行われます。

都道府県対抗競技

各都道府県ごとに代表選手3名(小学生1名、中学生1名、高校生以上1名)によるチーム編成が行れます。

試合はトーナメント方式のグループごとに1チーム勝ち残り戦で行われ、乗算、除算、見取算の3種目のいずれか1種目で行われます。

いずれも参加資格は原則「段位を取得したもの」とされていて、小中学生は初段・2段レベルでの参加が可能で、一般参加となると高段者ではないと参加できない大会となっています。

毎年600人以上の人が参加している全日本珠算選手権大会ですが、2020年(令和2年)の大会は、新型コロナウイルスの状況を受けて中止が正式決定されています。

全日本珠算選手権大会の歴史

現在では毎年8月8日に、「京都府の国立京都国際会館」で大会が行われていますが、京都府で行われるようになったのは、平成24年度以降になります。

それまでは全国の体育館や、武道館などで実施されていたのですが、始まりはいつだったのでしょうか。

全国珠算教育連盟の誕生

1953年(昭和28年)に全国珠算教育連盟(全珠連)が誕生し、その翌年の1954年(昭和29年)の8月22日に第一回全日本珠算選手権大会が開催されました。

この当時はまだ、8月8日はそろばんの日となっていなかったため、8月8日ではありませんね。この年には、第一回珠算検定試験や、第一回珠算検定段位免許試験も実施されています。現在、珠算検定試験は級位試験が1級~15級まであり、段位試験は準初段~十段まであります。

そろばんの日の制定

第一回目の大会が開催されてから15年目の1968年(昭和43年)の12月24日に「そろばんの日」が8月8日に制定されました。

パチパチという音からそろばんの日が決まったことで、一度聞けば忘れない日となりましたね。

フラッシュ暗算検定試験の開始

2004年(平成16年)の7月にフラッシュ暗算検定試験が開始され、8月14日に第一回世界珠算暗算競技大会が中国で開催されました。フラッシュ暗算の級位試験は1級~10級まで、段位試験は準初段~十段まであります。

最近では珠算式暗算が世間で注目され、受験者が増加傾向にあるようです。テレビなどで実際の映像を見ると自分もあんな風になれたらなぁと思わずにはいられませんね。

小学生の日本一が決まるようになった

2008年(平成20年)8月8日に全日本珠算選手権大会「小学生そろばん日本一の部」が新設されました。

これまでなかった小学生部門での日本一が決まることで、子ども達のやる気に繋がり、ますます大会が盛り上がるものになったのではないでしょうか。

全国珠算選手権大会初の、ギネス記録誕生

2010年(平成22年)に全日本珠算選手権大会・フラッシュ暗算競技優勝記録が初めてギネス認定されました。この競技内容は、3桁の数字15個の計算の早さを競うもので、正解する度に次に表示される数字の時間が短くなっていきます。

現在の記録としては、2019年8月8日に開催された全日本珠算選手権大会のフラッシュ暗算競技で、名古屋工業大学、杵川日向雅さんの記録1.65秒がギネス認定されています。また、競技とは別に行われたギネス記録挑戦で1.64秒を成功させていて、現在記録更新を申請中になっています。

ギネス記録とはなってはいませんが、2015年12月26日に開催された「全国珠算競技大会そろばんクリスマスカップ2015」で記録された高倉祐一朗さんの1.60秒が世界記録となっています。

まとめ:そろばんの日の由来は語呂合わせ

そろばんをはじく人イラスト
  • そろばんの日の8月8日はパチパチとそろばんを弾く音から制定された
  • 1968年(昭和43年)に全国珠算教育連盟により「そろばんの機能や利便性を知ってもらい、普及を目指す」という目的のため、そろばんの日が制定された
  • そろばんの日には、そろばんの日本一を決める「全日本珠算選手権大会」が行われている。

そろばんの日に開催されている全日本珠算選手権大会では、過去に小学3年生から上は60代までの人が参加していて、大人子供関係なく一緒になって戦うのは、よりやる気が生まれそうですね。

また別の大会になりますが、全日本マスターズ珠算選手権大会は40歳以上が参加する大会となっていて、上は80代の方も参加されています。こちらは部門にペアの部として祖父母と孫(小学生)が一緒に戦ったり、ファミリーの部で祖父母・父母・小学生が一緒に戦うこともできるので、よりそろばんを楽しむことができるのではないでしょうか。

ここまでお読みいただきありがとうございました。