十三夜の意味と由来、読み方とは?2020年はいつ?

月の写真

秋といえば月が綺麗に見えることから、お月見の季節ですよね! お月見といえば十五夜が定番ではありますが、「十三夜」と言われるお月見の行事があるのをご存知でしょうか?「読み方も分からない」と思われる方もいるのではないでしょうか。

今回は、あまり知られていない「十三夜」の紹介ですが、実は十五夜を見たならその後の十三夜も見たほうが良いと言われているようです。

また、「十日夜」と言われるものもあるので、今回は十五夜以外のものについてその読み方から意味、由来、十五夜との違いなどについて解説していきたいと思います!

十三夜の意味とは

まず始めに、十三夜の読み方ですが「じゅうさんや」と読みます。十五夜「じゅうごや」の読み方から想像がついた方もいると思いますが、十三夜は新月から数えて13日目のお月さまを意味することから「十三夜」の名が付きました。15日目で満月となるので、13日目のお月さまは少し欠けた月となります。

ちなみに「十五夜」は、中国から入ってきた月を鑑賞する文化ですが、「十三夜」は、日本固有の、1000年以上歴史のある年中行事の一つだそうです。

元々十三夜は、旧暦(太陰暦)で、毎月13日の夜を意味しており、主に9月13日に綺麗な月を観賞するお月見の行事でした。現代ではあまり知られておらず、十五夜に完全に隠れてしまっているような感じがしますね。

ちなみに一年の中で、十五夜の次に綺麗な月が十三夜だそうです!

十三夜の由来とは

お月様の画像

十三夜の由来についてですが、どうして満月でもない、中途半端な13日目の月を見る文化が根付いたのでしょうか。

これには諸説由来があります。

作物の出来を占っていた

元々旧暦(太陰暦)の9月13日に、その夜の月の出具合で翌年の作物の出来を占う習慣があり、人々は十三夜の月をとても大切にしていました。またその日は、ちょうど収穫時期ということもあり、収穫祭として月を愛で祝うようになったと言われています。

「十三夜」は、旧暦(太陰暦)8月15日の「十五夜」の1ヶ月後のため、「後の月」とも言われます。旧暦(太陰暦)の9月13日を新暦(太陽暦)に直す際、日にちが変動するため10月のいずれかが十三夜となります。

平安貴族の風習から

また平安貴族の風習が起源という説もあります。書物の中では、延喜19年(西暦919年)醍醐天皇の代に、宇多法皇が「観月の宴」を行ったと表記があります。そこから数えると1000年を超える歴史のあるイベントということになりますね!

2020年の十三夜はいつ?

お月見の文字画像

十三夜は旧暦(太陰暦)で9月13日なので、新暦(太陽暦)の

2020年は10月29日が十三夜に当たります。

以降は下記のようになります。

2021年10月18日

2022年10月8日

2023年10月27日

旧暦の9月13日を現在の太陽暦に戻す際に大きく日付が変わってしまうので、毎年微妙にずれが生じるのですね。2020年は、近年では少し遅めに十三夜がくるようです。

十三夜のお供えには何がいい?

秋の味覚画像

十五夜は「う~さぎうさぎ♪」の歌もあるように、秋にお月見団子をお供えするイメージが強くあるかと思います。では十三夜はどんなものをお供えするのでしょうか?

十三夜は別名「栗名月(くりめいげつ)」や「豆名月(まめめいげつ)」とも言われることがあります。

十五夜と同じで秋の収穫を祝うもので、その時期によく収穫され、お供えするものが名前に使われています。ちなみに十五夜にも「芋名月(いもめいげつ)」という別名があります!

お供え物には、お月見団子や里芋、さつま芋、豆、栗、果物、ススキなどが上げられますが、一つ一つにはきちんと意味があるのです。

お月見団子

お月見団子は満月の形に作ってピラミッド形に積み重ねます。ピラミッドの形は1番上にいくほど尖っていますよね。その先は天につながっていて、感謝の気持ちを神様に伝える、という意味からそのように飾られています。

積み上げているだけに見えるお団子ですが、実は数が決まっていて十五夜には15個、十三夜には13個とされるそうです。知っていましたか??

また十五夜にちなんで、「一」寸「五」分(約4.5センチ)ぐらいの大きさで作られます。そして月にお供えした後で食べると、健康や幸せに恵まれるといわれています。

里芋や豆、果物

十五夜には里芋やさつま芋が、十三夜はその時に穫れる豆や栗が供えられます。ちなみに里芋は形が月にみたいに丸いから、という理由だそうです!面白いですね!

また果物では、ぶどう等のツルで育つものをお供えすると、そのツルのお陰で月との繋がりが深くなるといわれています。

ススキ

本来はお米の豊作をお願いするという意味で稲穂をお供えしたいところですが、この時期は刈り入れが済んでいないため、ススキが代わりに使われます。

ススキは切り口が鋭いので魔よけの意味もあり、玄関につるす風習もあるそうです。

また、ススキは茎が空洞なので、神様がいらっしゃるとも考えられてきました。そのため悪霊やわざわいから収穫物を守り、翌年の豊作も願うという意味が込められています。

十三夜と十五夜の違い

お月見の夜画像

十五夜と対をなすのが十三夜。この2つを合わせて「二夜の月」と呼びます。十五夜とは本来は満月のことですから、年に12回または13回めぐってきます。

また、十五夜は別名「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」と呼ばれていますが、これは旧暦で8月15日のことを指します。旧暦の1年を春夏秋冬で区切った場合、三ヶ月ごとに季節が変わり、秋は(7月・8月・9月)になります。

それぞれの月は(初秋・中秋・晩秋)と呼ばれていて、8月は秋の(中)に来る月なので「中秋」となります。

また、15日というのは、ひと月のちょうど真ん中の日ということもあり、秋の季節全体において真ん中の日として8月15日自体を「中秋」と呼ぶこともあります。

旧暦(太陰太陽暦)の8月は、1年の中で最も月が明るく美しいとされていたため、平安時代から観月の宴が開催されていて、江戸時代からは収穫祭として広く親しまれるようになりました。

そして、徐々に十五夜=旧暦の8月15日をさすようになっていきました。

しかし、実際は十五夜が必ずしも満月だとは限らないようです。月と地球の公転軌道の関係で、1日または2日ずれることが多いので、実は十五夜が満月にあたる年のほうが稀(まれ)なのです。

十五夜は元々、中国が由来の月を観賞するお祝いですが、十三夜は日本で生まれた風習で、日本独自のもになります。

また、十五夜はちょうど台風の季節となるため、曇りや雨の日が多く、十三夜はよく快晴の日に当たることから「十三夜に曇りなし」と言われることもあります。

片見月(かたつきみ)とは

昔は十五夜と十三夜を同じ場所で見る風習があったようです。そしてどちらか一方の月しか見ないことを「片見月」といいます。「十五夜(8月15日)の月を見たら、十三夜(9月13日)の月も見ないと縁起がよくない」などと言われていました。

どうして縁起が悪いのかについては諸説ありますが、最も有力な説は江戸の遊里(ゆうり)が発祥と言われています。

江戸の吉原で「十五夜にここで遊んだのなら、十三夜もここに遊びに来なければ縁起が悪いよ」と言われ始めたというのが始まりという説で、片方しか遊びに行かないと「片見月」になり縁起が悪いという風に伝えることで、十三夜にもまた遊びに来てもらおうという口実だったわけです。

ちなみに吉原ではお月見は「紋日(もんび)」という特別な日に設定され、お客さん達もたくさんお金を使っていたようです。

このことから「片月見」は遊女の営業文句のひとつで、縁起が悪いなどと深く考えなくても良さそうです!

十日夜(とおかんや)とは

くまが野菜を持っている画像

十日夜(とおかんや)とは、旧暦(太陰暦)の10月10日に行われる収穫祭のことを言います。

10月10日の夕方は、稲の刈り取りが終わり、田畑の神様が山や天に帰る日と考えられていたので、「刈り上げ十日」とも呼ばれています。

そこで稲の収穫に感謝し、お餅を食べたり、わらを束ねて作った「わらづ」と呼ばれるものや、わらを縄で固く巻いて棒状にした「わら鉄砲」で歌を歌いながら地面を叩き、ネズミやモグラなどの害獣を追い払って五穀豊穣をお祈りしたそうです。

また「かかしあげ」というものもあり、かかしは、今はカラス除けのようなイメージがありますが、昔は田んぼの神様の化身とされていました。

その田畑を見守ってくれた「かかし」を田畑から庭に移して、お団子や収穫物をお供えし、かかしにお月見をさせてあげたり、かかしと一緒にお月見をする地方もあるそうです!かかしとお月見なんてなんだかとても和やかですね!

ちなみに、十日夜は東日本を中心に行われてきた行事であり、西日本では旧暦(太陰暦)の10月の亥の日に似たような収穫祭が行われてきました。

収穫を祝う「十日夜」は、月を眺める「十五夜」と「十三夜」とは少し意味合いが異なりますが、3つの月見を合わせて「三の月」と呼びます。

十日夜はお月見がメインではないため、新暦(太陽暦)の11月10日に祭りを実施する地方が多いようですが、昔からこの「三の月」が晴れてお月見ができると縁起が良いとされています。

樋口一葉の書物「十三夜」とは

樋口一葉の短編小説に、明治時代に発表された『十三夜』というものがあります。この作品は、旧暦(太陰暦)9月13日の十三夜の一夜に起きた出来事を小説にしており、この時代ならではの女性が耐え忍ぶ立場と、十三夜の月夜が美しく描かれている作品です。

~あらすじ~

貧しい士族の娘お関は、官吏(高い位)原田勇に強く望まれて結婚した。しかし子供が生まれると、夫は冷酷無情な態度で接するようになった。それに耐えかねたお関はある夜離縁を決意し、眠る幼い太郎に切ない別れを告げて無断で実家に帰る。

おりしも十三夜、急な娘の帰省に喜びいそいそと迎える両親。しかし遅くなってもなかなか帰らないことを父が怪しみ、促されて経緯を話し離縁をしたいと哀願する。母は娘への仕打ちに怒り悲しみ、父はそれをたしなめてお関に「離縁して不幸になるくらいなら、今の生活のまま不幸になりなさい。」と因果を含め説きさとす。

お関もついにはすべて運命とあきらめ、力なく夫の家に帰る。その途中乗った車屋はなんと幼なじみで秘めた思いのあった高坂録之助。話を聞けば、彼も結婚後色々なことがあって自暴自棄となり、妻子を捨てて落ちぶれた暮らしをしていた。その人を今目の前にして胸に迫る思いで、二人とも進む道が違ったのだと悲しくなる。無限の悲しみを抱いたまま、彼に少しのお金を渡し別れ帰って行く。

明治時代の、男女の差がリアルに描かれた作品ですね。最後に、月光が照らす十三夜の夜道をひとりで歩く姿を想像すると、なんとも悲しい物語です。

まとめ:十三夜は新月から数えて13日目のお月様のこと

十三夜にお月見をするひとイラスト
  • 十三夜は旧暦の9月13日のことで、2020年は新暦の10月29日が十三夜に当たる。
  • 十三夜は、十五夜の約1ヶ月後にあるため、「後(のち)の月」とも呼ばれている。
  • 十三夜のお月様は、満月ではなく、少し欠けた月
  • 十五夜は、中国から伝えられたが、十三夜は日本独自のもの。
  • 十三夜は、別名「栗名月」や「豆名月」とも呼ばれ、月見団子やススキ、その時期に収穫される栗や豆をお供えする。
  • 十日夜は、旧暦10月10日に行われる収穫祭のことで、十五夜と十三夜と合わせて「三の月」と呼ばれる。

日本では月の模様を「餅をつくウサギ」に見立てますよね。しかし他の国では女性の顔や、カニ、本を読むおばあさん、ワニなど色々なもに見立てられているようです。

また、十三夜は秋の季語になるので、少し欠けている満月の様子から、秋のもの寂しさを表現する句に使ってみたくなりますね!

ここまでお読みいただきありがとうございました。