豆知識

前厄・後厄とは?厄払いは必要?本厄との違いや新厄年について解説

2022年12月21日

疑問の顔を浮かべる家族のイラスト

皆さんは、「前厄」や「後厄」という言葉を耳にしたことがありますか?

女性では17歳、男性では23歳の年に初めて厄年が訪れますが、「前厄」や「後厄」にはどのような意味があり、「本厄」との違いは何なのでしょう。

また、一般的な厄年の他に「新厄年」や「九星の厄年」という考えもあるようなので、とことん厄年について解説していきたいと思います。

そこで、この記事では、

  • 前厄・後厄とは
  • 前厄・後厄・本厄の違い
  • 厄年は元々ハレの日だった?
  • 厄年は家族にも影響を及ぼす?
  • 新厄年について
  • 2023年の厄年早見表
  • 厄年にやると良いこと・悪いこと
  • 厄払いにはいつ行けばいい?
  • 前厄・後厄に厄払いは必要?
  • 厄払いに行く時の服装とお金
  • 九星での厄年

について解説・紹介していきます。

前厄・後厄とは?

ぼろぼろな女性のイラスト

まず、『厄年(やくどし)』とは、
厄災(やくさい)が多く降りかかりやすいとされている年齢にあたる年のことです。

まめすけ

厄災って?

厄災は、不幸な出来事が降りかかることだよ。

すずめ

厄年というと、一般的には『本厄(ほんやく)』のことを指していますが、『前厄(まえやく)』・『後厄(あとやく)』を合わせた3年間を厄年と言うこともあります。

「前厄」とは、本厄前の1年間のことで、厄の前兆が表れる年のこと、

「後厄」とは、本厄後の1年間のことで、厄の恐れが薄らいでいく年のことを言います。

まめすけ

つまり、「本厄」は厄年の全盛期みたいな感じだね。

最も悪い時期とされるのが大厄

救急車のイラスト

厄年の中でも、最も厄災が降りかかりやすい年齢とされているのが『大厄(たいやく)』です。

女性は32歳(満年齢)、男性は41歳(満年齢)が大厄となります。
※数え年では、女性は33歳、男性は42歳です。

なぜ「大厄」と言われるのかというと、女性の33歳は「散々(33)」、男性の42歳は「死に(42)」に通じることから、最も注意すべき年とされたことが理由だと言われています。

厄年は「数え年」で載せていることが多いから見る時には注意してね!

すずめ

数え年とは

「数え年」とは、生まれた時点で1歳となり、それ以降は誕生日とは関係なく1月1日を迎えるたびに1歳増えるという年齢の数え方のことを言います。

例えば、12月31日に生まれた赤ちゃんはその時点で1歳となり、翌日の1月1日を迎えると2歳になるというものです。

戦後まもない頃までは「数え年」による年齢の数え方をしていましたが、1950年(昭和25年)に『年齢のとなえ方に関する法律(昭和24年法律第96号)』が施行されたことで、西洋で一般的であった「満年齢」による年齢の数え方へと変わることになりました。

現在は「数え年」で年齢を考えることはほとんどありませんが、厄年は風習として数え年で考えるのが一般的です。

そのため、神社などで厄年として年齢が掲示されている場合、数え年の年齢が記載されていることがほとんどですので、満年齢と間違えないように注意する必要があります。

自分の年齢から数え年の年齢を考える場合は、その年の年齢に1歳プラスした年齢が数え年の年齢となります。

例)2023年に30歳になる人は、数え年では31歳です。

前厄・本厄・後厄の違い

困った顔をしている女性のイラスト

特に前厄だからこれに気をつける、本厄だからこれに気をつけるといった違いはありませんが、厄年的には、最も悪いのが「本厄」で、その次が「前厄」、最後が「後厄」と言われています。

しかし、風習としては本厄だけでなく、前厄と後厄にも注意が必要とされていますので、①前厄→②本厄→③後厄と続くこの3年間は、何事もなく平穏に過ごせるように寺社でご祈祷(きとう)をしてもらい、『厄除け(やくよけ)』や『厄払い(やくばらい)』を行うのが一般的です。

ちなみに、「厄除け」はお寺で行う『厄を寄せ付けないようにする儀式』、「厄払い」は神社で行う『降りかかっている厄を払う儀式』のことを言います。

前厄・本厄・後厄は何歳?

前厄・本厄・後厄となる年齢は次のとおりです。

男女で年齢が違うよ。

すずめ

男性の厄年(年齢)

男性のイラスト


男性
前厄本厄後厄
1回目23歳
※数え年では24歳
24歳
※数え年では25歳
25歳
※数え年では26歳
2回目40歳
※数え年では41歳
【大厄】
41歳

※数え年では42歳
42歳
※数え年では43歳
3回目59歳
※数え年では60歳
60歳
※数え年では61歳
61歳
※数え年では62歳

 

女性の厄年(年齢)

女性のイラスト


女性
前厄本厄後厄
1回目17歳
※数え年では18歳
18歳
※数え年では19歳
19歳
※数え年では20歳
2回目31歳
※数え年では32歳
【大厄】
32歳

※数え年では33歳
33歳
※数え年では34歳
3回目35歳
※数え年では36歳
36歳
※数え年では37歳
37歳
※数え年では38歳
4回目59歳
※数え年では60歳
60歳
※数え年では61歳
61歳
※数え年では62歳
まめすけ

女性のほうが厄年が多いんだね!

厄年は昔はハレの日だった?

花束を持っている女性の写真

現在では「厄災が降りかかりやすい年齢」とされている厄年ですが、元々は還暦(かんれき)などのお祝いと同様に、人生の節目を祝うハレの日であったようです。

昔は厄年の年齢に達すると、社会から一定の地位になったと認められ、その年は神事において重要な役目である「神役(しんやく)」を務めることが習わしとして行われていたと言われています。

前厄は見習いの年、本厄は神役の本番の年、後厄は後見の年となっていたようです。

厄年を「役年」とすることがあるのは、「神役」の役目からとも言われているよ。

すずめ

そして、神聖な役割である神役を務めるにあたって、物忌み(ものいみ)をしたり、ご祈祷(きとう)を受けたりして身を清め、無事に役割をまっとうするために怪我や病気などにならないよう気をつけて過ごす必要がありました。
※物忌とは、一定期間飲食や言行などを慎(つつし)み、沐浴(もくよく)などをして心身を清める行為のことを言います。

最初は神役を担(にな)うために行われていた物忌みやご祈祷といった儀式ですが、ちょうど身体的な変化が起こりやすく、環境的にも転機を迎えることが多い年齢であったことから、いつしか厄災を避けるために行う儀式へと認識が変わっていったと言われています。

まめすけ

厄年が元々はおめでたい日だったなんて知らなかったよ。

厄年は家族にも影響を及ぼす?家族が不幸になるって本当?

死神のイラスト
まめすけ

厄年は、本人だけじゃなくて家族にも不幸が訪れるという話を聞いたことがあるけど、実際どうなのかな?

厄年の影響が家族や周りの人に移るというのは、何の根拠もないよ。
気持ちの問題というのが大きいのかな。

すずめ

一般的に厄年は、「厄災が降りかかりやすい年」という意味から「悪いことが起こる年」と思われがちですが、決してそうではありません。

厄年は、身体的・環境的に変化が起こりやすい年のため、普段より慎重に過ごしましょうという年になります。

そのため、厄年ではない人が何か不幸にあったとしても、厄年の影響ではないということです。

しかし、家族に次々と不幸が訪れ、どうしても厄年と結びつけてしまうという方は、家族も一緒に厄払いをしてもらうと安心できるのではないでしょうか。

新厄年という考えもある

厄年という考えは平安時代(794年~1185年)からあったようですが、元々は人生の通過儀礼にあたるおめでたい風習であり、現代のような「厄災が降りかかりやすい年」と言われるようになったのは江戸時代(1603年~1868年)頃からのことと言われています。

また、現代では平均寿命も延びてきており、昔は高齢者と言われていた年代が若返ってきている時代になります。

そのため、昔の厄年を現代の年齢に当てはめるというのは少々ズレがあるということで、老化に伴(ともな)って起こる病気のリスクを研究している「年齢研究所」が、日本医療センター協力のもと『新厄年』というものを2012年に発表しています。

「新厄年」とは、「要介護」・「要支援」の原因となる6つの病気〈脳血管疾患・虚血性心疾患・変形性ひざ関節症・骨粗しょう症・糖尿病・認知症〉と、〈ガン〉の年齢別発症率を調べ、特に発症率の上昇が高かった年齢を『新厄年』と定義したものです。

「新厄年」では、
男性は満年齢、24歳・37歳・50歳・63歳
女性は満年齢、25歳・39歳・52歳・63歳
が厄年になります。

特に63歳は、男女共に7つの病気の発症リスクが急上昇することから、『新大厄』と呼んでも良いのでは?という考えがあるようです。

まめすけ

身体的な変化という意味では、新厄年のほうが注意しなくちゃいけない年齢になるね。

2023年(令和5年)の厄年早見表

それでは、2023年(令和5年)に厄年になる人を、生まれ年で紹介します。

※年齢は分かりやすく満年齢で記載しています。

男性
前厄本厄
後厄
23歳24歳25歳
2000年
(平成12年)
辰(たつ)
1999年
(平成11年)
卯(う)※うさぎ
1998年
(平成10年)
寅(とら)
40歳【大厄】
41歳
42歳
1983年
(昭和58年)
亥(い)※いのしし
1982年
(昭和57年)
戌(いぬ
1981年
(昭和56年)
酉(とり)
59歳60歳61歳
1964年
(昭和39年)
辰(たつ)
1963年
(昭和38年)
卯(う)※うさぎ
1962年
(昭和37年)
寅(とら)
女性
前厄本厄後厄
17歳18歳19歳
2006年
(平成18年)
戌(いぬ)
2005年
(平成17年)
酉(とり)
2004年
(平成16年)
申(さる)
31歳【大厄】
32歳
33歳
1992年
(平成4年)
申(さる)
1991年
(平成3年)
未(ひつじ
1990年
(平成2年)
午(うま)
35歳36歳37歳
1988年
(昭和63年)
辰(たつ)
1987年
(昭和62年)
卯(う)※うさぎ
1986年
(昭和61年)
寅(とら)
59歳60歳61歳
1964年
(昭和39年)
辰(たつ)
1963年
(昭和38年)
卯(う)※うさぎ
1962年
(昭和37年)
寅(とら)

2023年(令和5年)新厄年の早見表

新厄年も載せておきます。新厄年にあたる方は健康に注意してください。

※年齢は分かりやすく満年齢で記載しています。

男性
前厄本厄後厄
23歳24歳25歳
2000年
(平成12年)
辰(たつ)
1999年
(平成11年)

卯(う)※うさぎ
1998年
(平成10年)

寅(とら)
36歳37歳38歳
1987年
(昭和62年)
卯(う)※うさぎ
1986年
(昭和61年)
寅(とら)
1985年
(昭和60年)
丑(うし)
49歳50歳51歳
1974年
(昭和49年)
寅(とら)
1973年
(昭和48年)
丑(うし)
1972年
(昭和47年)
子(ね)※ねずみ
62歳【大厄】あ23
63歳
64歳
1961年
(昭和36年)
丑(うし
1960年
(昭和35年)
子(ね)※ねずみ
1959年
(昭和34年)
亥(い)※いのしし
女性
前厄本厄後厄
24歳25歳26歳
1999年
(平成11年)
卯(う)※うさぎ
1998年
(平成10年)
寅(とら)
1997年
(平成9年)
丑(うし)
38歳39歳40歳
1985年
(昭和60年)
丑(うし)
1984年
(昭和59年)
子(ね)※ねずみ
1983年
(昭和58年)
亥(い)※いのしし
51歳52歳53歳
1972年
(昭和47年)
子(ね)※ねずみ
1971年
(昭和46年)
亥(い)※いのしし
1971年
(昭和46年)
戌(いぬ)
62歳【大厄】
63歳
64歳
1961年
(昭和36年)
丑(うし)
1960年
(昭和35年)
子(ね)※ねずみ
1959年
(昭和34年)
亥(い)※いのしし

厄年にやってはいけないこと

ダンボールにガムテープを貼っている女性の写真

一般的に厄年には、新しいことを始めるべきではないと言われています。

新しいこととは、次のようなことを言います。

  • 転職する
  • 起業する
  • 引っ越しをする
  • 新居を建てる
  • 結婚する
  • 新しく趣味を始める
    など・・・

なぜ「新しいことを始めるべきではない」と言われるのかというと、
大きな変化が起きるとされている年に、更なる変化を重ねるべきではない』という考えがあるからになります。

新しいことにはリスクが伴うことが多いため、できるだけ新しいことは避けて穏やかに過ごすのが良いとされてきたわけですね。

しかしながら、厄年だからといって転職や結婚を避けるというのは良いことではありません。

厄年は『いつもよりも慎重に行動する年』と考え、厄年だからと心配になりすぎないことが大切だと言われています。

厄落としという考えも

寺社で行う厄払いや厄除けが行われるようになったのは、江戸時代後期頃からと言われています。

それ以前は『厄落とし』として、自ら厄災を作り出し、それ以上悪いことがおこらないようにする風習などが行われていたようですが、厄年にはあえて新しいことに挑戦することで厄落としになるという考えもあったようです。

また、女性は出産することで厄落としになると考えられてきましたので、厄年に出産するという方は安心して出産に臨んでいただければと思います。

厄年にやると良いこと

ホームパーティをしている女性達の写真

厄年にやると良いこととしては、
友人や親戚などを招いておもてなしをする
不要な物を捨てる』です。

昔から、宴会を開いたり、お餅や赤飯、お菓子などを配ったりすることで、厄落としになると考えられていました。

これは、食事を提供することで、「厄を少しずつ持って帰ってもらう」ためだと言われています。

「厄を他人に移すなんて!」と思われるかもしれませんが、厄を持って帰る側には何も起こらないと言われていますので安心してください。

また、不要になった物・長年使ってないものをまとめて処分することで、厄払いの効果があると言われていますので、厄年には家の整理をするのもオススメです。

しかし、一番やるべきこととしては『健康管理』ではないでしょうか。

厄年には生活習慣の改善をしたり、健康診断を受けて病気の早期発見に努めたりして、いつも以上に健康に気を使う年にしましょう。

厄年を迎える方には厄除けのプレゼントをするのもおすすめ

厄年を迎える方に、『厄除け』のプレゼントをする風習が平安時代からあるようです。

厄除けになるものとしては、下記のものが良いと言われています。

  • 鱗(うろこ)模様のもの〈再生を意味する〉
  • 7色の入ったもの〈邪気を払い幸運を導く〉
  • 長いもの〈健康・長寿を願う〉
鱗模様のイラスト

家族が厄年という方は、厄除けの贈り物をすると喜んでもらえるかもしれませんね。

贈り物としては、
男性の場合はネクタイやベルト、女性の場合はネックレスや天然石を使ったブレスレットやストラップなどが人気なようです。

厄除けは、肌身離さず持ち歩けるものが理想的だよ。

すずめ

厄払いにはいつ行けばいい?

白鬚神社の湖中大鳥居の写真
まめすけ

厄払いに行くのはいつが良いとかあるのかな?

風習としては元日から節分までとされているよ。

すずめ

厄払いや厄除けは、「元日(1月1日)から立春(2月4日頃)の前日(節分)までに行く」というのが昔からの習わしですが、
現在はいつ行っても良いと言われています。

一年中厄払いや厄除けを受け付けている寺社も多くなっているため、誕生日や都合のいい時期に厄払いに行くという方もいらっしゃるようです。

しかし、場所によっては受け付けていない場合もありますので、厄払いに行かれる際には電話やネットで確認をするようにすると安心です。

ところで、なぜ厄払いは元日から節分までに行うことが習わしとなっているのかというと、次のことが理由に挙げられています。

  • 厄年は数え年で考えるため、1月1日は年齢が増える日であった
  • 立春は旧暦では新しい年の始まりと考えられていたため、年神様を迎える前に厄払いをしておかなくてはという考えがあった

忌中には神社に立ち入らないのがマナー

お清め塩と数珠の写真

一つ注意が必要なこととしては、「忌中(きちゅう)」には神社に入ることがタブーとされていますので、「四十九日法要(しじゅうくにちほうよう)」を終えるまでは神社での厄払いはマナー的にするべきではないと言われています。
※神道的には五十日祭(50日間)が終わるまでです。

「忌中」とは、遺族が亡くなった日から49日目の法要が終わるまでの期間のことを言います。

神道の考えでは、神様は「穢(けが)れ」を嫌うとされており、不浄や死、血といったものは《穢れ》という考えがあったことから、親族が亡くなった場合や、女性の出産直後や生理中には神社に参拝するべきではないとされてきました。

現在では、生理中であっても参拝は可能という考えへ変わってきていますので、女性の方は安心してしてくださいね。

一般的には「穢れ」と聞くと、不浄なものと考えてしまいがちですが、実は「穢れ」は『気の枯(か)れた状態』=「気枯れ」のことでもあり、心身が弱っている状態を意味しているのだそうです。

つまり、心身が正常(清浄)ではない状態で神社に訪れるべきではないとされていたということですね。

もし、忌中にどうしても厄払いがしたいというのであれば、お寺で厄除けをしてもらうようにしましょう。

まめすけ

お寺では忌中は関係ないんだね。

うん。仏教では「死」は《穢れ》という考えではないんだ。

すずめ

前厄・後厄に厄払いは必要?

まめすけ

ところで、前厄・後厄にも厄払いは必要なのかな?

ん~そもそも厄年に必ずしも厄払いが必要というわけではないんだよ。

すずめ

厄払いは、『神様のご加護を願い、厄年を無事に過ごすための祈願』になるため、本厄だけでなく、前厄・後厄にもしたほうが良いと言われています。

また、無事に厄年を終えられた際には、「お礼参り」もするべきという考えから、昔は4年続けて参拝するのが習わしでした。

しかしながら現在は、本人の気持ち次第というところが大きく、
前厄と本厄だけ
本厄だけ
悪いことが起こった時だけ
など、人によって様々です。

そもそも、「悪いことが降り掛かるわけではないし、厄年なんて気にしない」という方であれば、厄払いをしなくても何ら問題はないと言われています。

けれども、病(やまい)は気からと言うように、「厄年だから何か起こるかも」と心配になったり、「厄年のせいで体調がすぐれないのでは?」と不安になったりするのであれば、厄払いをすることで晴れやかな気持ちで厄年を過ごすことができると思いますので、厄払いをしてもらったほうが良いと言えます。

厄払いに行く時の服装

様々な色のセーターの写真

厄払いを受ける時に、どんな服装で行くべきか悩む方もいらっしゃるようですが、厄払いを受ける際の服装に特に決まりは無いと言われています。

しかし、下記のような服装は避けるべきと言われていますので、普段着の中でも清潔感のあるものを選ぶようにしましょう。

《注意すべき服装》

  • 華美な服装(派手なアクセサリー・原色系の色など)
  • 露出の多い服(ノースリーブ・ランニングシャツなど)
  • 作業服
  • 丈の短いボトムス(短パン・ミニスカートなど)
  • ジャージ ・ウインドブレーカー
  • トレーナー(スウェット)
  • ジーンズ
  • デニム素材・レザー素材の服
  • サンダル・ハイヒール

参拝する寺社によっては、ジーンズやカジュアルな服装でもOKとされているところもありますので、参拝に訪れる前に確認されると良いと思います。

しかし、私達は神様に平穏に過ごせるようお願いをしに行く立場ということを考えると、「神様に失礼のない服装を心がける」というのにも納得がいくのではないでしょうか。

神様は服装で人を判断することはないと思いますが、神様に敬意を払うという意味では大切なことですね。

一般的には、男性はスーツ、女性はワンピースが良いとされていますが、厄払いの時期は寒い季節になりますので、シックな色合いのセーターであれば着用しても問題はないでしょう。

あまりにヨレヨレのセーターや毛玉のあるものは避けたほうが良いですが・・・

注意点として、拝殿に入る際にはコートやマフラーなどの防寒着は基本的に脱ぐことが礼儀ですので、肌着にカイロを貼ったり、重ね着したりしておくと安心です。

厄払いのご祈祷の金額は?いくら包めばいい?

のし袋のイラスト

厄払いのご祈祷を受けるためには、「初穂料(はつほりょう)」を納める必要があります。
※お寺の場合だと「ご祈祷料」または「お布施」となります。

初穂料とは、祈祷料として神様に納めるお金のことで、昔は神様に感謝の気持ちを込めてその年に初めてとれた稲穂を奉納していたことから、「初穂料」と表書きをするようになったと言われています。

厄払いのご祈祷料としては、5千円~1万円が相場です。
※あくまでも相場ですので、3千円や3万円といったところもあります。

納める金額が決まっている場合はそれに従えば良いのですが、「御志(おこころざし)」と書いてあったり、「お気持ちで結構です」と言われたりすることもありますので、その場合は相場である『5千円~1万円程度』を納めるようにしましょう。

5000円にプラスする場合は、縁起の良い数とされている陽数(奇数)になるようにするといいよ。

すずめ

ちなみに、金額によって厄払いの効果が変わることはないとされていますが、御札やお守りといった授与品(じゅよひん)が異なる場合があります。

また、4や9といった数字は「死(4)」や「苦(9)」を連想させることから縁起が悪い数字とされていますので、避けるようにしましょう。

九星での厄年

厄年には、「九星(きゅうせい)」に基いた厄年という考え方もあります。

「九星」とは、
・一白水星(いっぱくすいせい)
・二黒土星(じこくどせい)
・三碧木星(さんぺきもくせい)
・四緑木星(しろくもくせい)
・五黄土星(ごおうどせい)
・六白金星(ろっぱくきんせい)
・七赤金星(しちせききんせい)
・八白土星(はっぱくどせい)
・九紫火星(きゅうしかせい)
の9つの星のことで、古代中国から日本の陰陽道(おんみょうどう・いんようどう)に伝わって広まった吉凶や運勢を占う要素となるものです。

九星では、立春から次の立春の前日までを1年と考えますので、立春を境に星が変わっていくことになります。

立春は年によって日にちが変わるから九星を調べる時は注意してね!

すずめ

自分の九星(本命星)を知りたいという方は、下記の「五黄の寅の意味とは?」の記事内で確認できますので、よろしければご覧ください。

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九星での厄年は、九星盤で「太極(たいきょく)」の位置に巡ってきた星が『八方塞がり(はっぽうふさがり)』という厄年となります。
※太極は「中宮(ちゅうぐう)」とも言います。
☆星は図の数字の順に移動していきます☆

九星盤は、方位の吉凶を判断することができるんだよ。

すずめ

「八方塞がり」は、全ての方向に障りがあり、何も行えない状態になることです。
つまり、何をするにも良くないとされている年になります。

また、九星盤で「坎宮(かんきゅう)」の位置に巡ってきた星は、『坎難(かんなん)』となり、運気が衰退して受難の年とされていますので、こちらも厄年として気をつけなければなりません。
※受難とは、苦しみや災いを受けることを言います。

九星の厄年は何歳?

九星では、次の年齢になる方が厄年となります。

【八方塞がり】【坎難】
9歳
(数え年で10歳)
5歳
(数え年で6歳)
18歳
(数え年で19歳)
14歳
(数え年で15歳)
27歳
(数え年で28歳)
23歳
(数え年で24歳)
36歳
(数え年で37歳)
32歳
(数え年で33歳)
45歳
(数え年で46歳)
41歳
(数え年で42歳)
54歳
(数え年で55歳)
50歳
(数え年で51歳)
63歳
(数え年で64歳)
59歳
(数え年で60歳)
72歳
(数え年で73歳)
68歳
(数え年で69歳)
81歳
(数え年で82歳)
77歳
(数え年78歳)
90歳
(数え年で91歳)
86歳
(数え年87歳)
99歳
(数え年で100歳)
95歳
(数え年96歳)
108歳
(数え年で109歳)
104歳
(数え年で105歳)

 

まめすけ

「八方塞がり」も「坎難」も、9年ごとに訪れるんだね!

【2023年】九星で厄年になる人は?

2023年(令和5年)に九星での厄年になる人は、次の生まれ年の人になります。
※(カッコ内)は数え年の年齢です

【八方塞がり】
(はっぽうふさがり)
【坎難】
(かんなん)
四緑木星の人九紫火星の人
9歳
(10歳)
2014年(平成26年)2月4日~
2015年(平成27年)2月3日生まれ
5歳
(6歳)
2018年(平成30年)2月4日~
2019年(平成31年)2月3日生まれ
18歳
(19歳)
2005年(平成17年)2月4日~
2006年(平成18年)2月3日生まれ
14歳
(15歳)
2009年(平成21年)2月4日~
2010年(平成22年)2月3日生まれ
27歳
(28歳)
1996年(平成8年)2月4日~
1997年(平成9年)2月3日生まれ
23歳
(24歳)
2000年(平成12年)2月4日~
2001年(平成13年)2月3日生まれ
36歳
(37歳)
1987年(昭和62年)2月4日~
1988年(昭和63年)2月3日生まれ
32歳
(33歳)
1991年(平成3年)2月4日~
1992年(平成4年)2月3日生まれ
45歳
(46歳)
1978年(昭和53年)2月4日~
1979年(昭和54年)2月3日生まれ
41歳
(42歳)
1982年(昭和57年)2月4日~
1983年(昭和58年)2月3日生まれ
54歳
(55歳)
1969年(昭和44年)2月4日~
1970年(昭和45年)2月3日生まれ
50歳
(51歳)
1973年(昭和48年)2月4日~
1974年(昭和49年)2月3日生まれ
63歳
(64歳)
1960年(昭和35年)2月5日~
1961年(昭和36年)2月3日生まれ
59歳
(60歳)
1964年(昭和39年)2月5日~
1965年(昭和40年)2月3日生まれ
72歳
(73歳)
1951年(昭和26年)2月5日~
1952年(昭和27年)2月4日生まれ
68歳
(69歳)
1955年(昭和30年)2月4日~
1956年(昭和31年)2月4日生まれ
81歳
(82歳)
1942年(昭和17年)2月4日~
1943年(昭和18年)2月3日生まれ
77歳
(78歳)
1946年(昭和21年)2月5日~
1947年(昭和22年)2月4日生まれ
90歳
(91歳)
1933年(昭和8年)2月4日~
1934年(昭和9年)2月3日生まれ
86歳
(87歳)
1937年(昭和12年)2月4日~
1938年(昭和13年)2月3日生まれ
99歳
(100歳)
1924年(大正13年)2月5日~
1925年(大正14年)2月3日生まれ
95歳
(96歳)
1928年(昭和3年)2月5日~
1929年(昭和4年)2月3日生まれ
108歳
(109歳)
1913年(大正2年)2月4日~
1914年(大正3年)2月4日生まれ
104歳
(105歳)
1919年(大正8年)2月4日~
1920年(大正9年)2月4日生まれ

まとめ:前厄・後厄は本厄の前後の年のこと

厄払いを受ける人のイラスト
  • 前厄は「厄の前兆が表れる年」、後厄は「厄の恐れが薄らいでいく年」とされている
  • 厄年は、本来は「役年」であり、神役を勤めるために身を清めていたのが始まりとされ、人生の節目を祝うハレの日だった
  • 厄年的には、本厄>前厄>後厄の順に悪く、風習的にはどの年も厄払いは必要と言われているが、本人の気持ち次第では厄払いをしなくても問題はない
  • 厄払いに行く時期としては、「1月1日~節分(2月3日頃)まで」に行くというのが風習だが、現在は「いつ行っても良い」と言われている
  • 忌中の間は神社に入ることがタブーとされているため、忌中に厄払いに行きたい場合はお寺で厄除けをしてもらうと良い
  • 厄年に「人を招いておもてなしをする」・「不要な物を処分する」と、厄落としになるとされている

いかがでしたでしょうか。
前厄・後厄は、本厄の前後の年のことをいい、一般的には本厄に前厄・後厄を合わせた3年間を厄年と言うことが分かりました。

厄年は、悪いことが起こる年というわけではなく、身体的・環境的に変化が起こりやすい年と思うと、厄年であっても心持ちが違いますね。

しかしながら、厄年に不運なことが続くと、「やはり厄年だから悪いことが起こっているのでは・・・」と不安になってしまうのではないでしょうか。

厄払いは意味ないという方もいらっしゃると思いますが、神聖な場所で厄払いをしてもらうと、清々しい気持ちになり、一年を無事に過ごせるような気持ちがしてくるものです。

前向きな気持ちに変わるだけでも十分意味があることだと思いますので、気持ちを切り替えたいという方は厄払いをしてもらい、ポジティブな気持ちで厄年を乗り切りましょう。

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

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のすけ

ご覧いただきありがとうございます! 少しばかり私の紹介ですが、息子を育てる父親であり、会社員をしています。 父親として恥ずかしくないよう、皆様と一緒に日本文化について知識を深めていけたらと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

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