金輪際の語源・由来とは?意味と使い方、英語表現についても解説!

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金輪際(こんりんざい)」という言葉、聞き覚えありますよね。これは、「 もう金輪際○○しません。」などといった使い方をするのですが、 一般的に強い否定の言葉として、イメージしている方も多いのではないでしょうか。

しかしながら「金輪際」というものが一体何なのか、何が語源となったのかは、ほとんどの方がご存じないと思います。

そこで今回は、金輪際の意味や、語源や由来、そして使い方について紹介していきます。また、例文や類語、英語訳もあわせて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

金輪際の意味と、語源や由来とは?

仏教イメージ画像

「金輪際」という言葉は、二度と絶対にといった意味を持ちます。そして、金輪際の後ろに「○○ない」など、 打消しの言葉 を用いることで、強い否定を表すことができます。

例えば、「金輪際話さない」といった例文の場合、意味は「二度と話さない」や「絶対に話さない」になります。

また、現代ではあまり使いませんが、強い否定を表す以外にも極限までどこまでもといった意味も含まれています。状況に応じて使い分けましょう。

「金輪際」の語源とは

「金輪際」の語源は、仏教用語から来ています。

仏教には「宇宙論」というものがあるのですが、この宇宙論によると、世界は大地を支える「三つの輪」の上に成り立っていると考えられています。

この「三つの輪」とは、

  • 「金輪(こんりん)」カーンチャナマンダラKāñcanamandala
  • 「水輪(すいりん)」
  • 「風輪(ふうりん)」

のことをいいます。

金輪際の図
宇宙論「三つの輪」

中でも「金輪」は、黄金で出来ており、三つの輪の中で、最も上層にあるとされています。そして、その上に海や私たちが住む大陸があるというのが、宇宙論の考え方です。金輪際は、金輪と水輪との境目であることから、仏教で金輪際は「地の底」を表すものだったようです。

そのため金輪際は、初めは地の底の「極限まで」という意味で使われるようになりました。それが時代とともに変化して、強い否定の意味をもつ言葉として使用されるようになったようです。

仏教用語から派生して、現代でも使われる言葉は「金輪際」の他にも、「有頂天」や「お釈迦になる」、「退屈」といった言葉など、数多く存在するようです。機会がありましたら他の言葉も紹介していければと思っています。

ちなみに、これらの三輪のうち、金輪は224万㎞もの厚みがあるとされ、水輪はその約2倍の560万㎞、風輪は金輪の約5倍の1120万㎞もあると考えられていました。地球が丸いことを人類が知る前は、このような考えもあったのですね。

金輪際の正しい使い方と例文

「金輪際」の言葉を使う場面としては、「今後そのことを絶対にすることはない」という意志表示をする場合です。

また、「物事が一切行われることはない」という想定を述べる時にも使われます。

「金輪際」を使った例文

  • 私の前で、仕事の話をするのは金輪際やめてください。
  • 君とは縁を切ることにしたから、金輪際関わらないでくれ。
  • 信頼していた友人に裏切られたので、彼とは金輪際口を利くことはないでしょう。
  • 交通事故には金輪際巻き込まれたくありません。
  • 酔っ払って家に帰れなくなるようならば、お酒は金輪際やめなさい。
  • 大勢の前で恥をかくようなことは、もう金輪際ごめんだ。

なんとなく暗い雰囲気の例文になってしまいましたね…。昔のように「極限まで」といった意味を表す言葉として「金輪際」が使われることは、現代においてなかなかありません。「金輪際」を用いる時は、「決して」という意味で使いましょう。

金輪際の言い換え表現は?

「金輪際」の意味は、「二度と」や「一切」といった意味でしたね。そのため金輪際は、「二度と話さない」や「一切話さない」と言い換えることができます。

下記は、金輪際との類義語を並べています。しかしながら、常に金輪際と言い換えができる訳ではないので、状況に応じて使い分けが必要です。

  • 二度と:今後またとないこと
  • 一切:事が全くおこらないこと
  • 永久:果てしなく続くこと
  • 断固:どんなことがあっても必ず

「二度と」は良い意味として、「二度とない好機」や「二度とない運命」などといった使い方もしますよね。そういった良い意味として使用する場合には、金輪際が使えないので注意しましょう。

金輪際を英語で表現すると?

「金輪際」を英語で表すと「I will never ~ again」となります。これは「二度と○○しない」と表すことができ、「金輪際○○しない」を表す状況で使用できます。例えば 「金輪際あそこへは行かない」 といったことを英語で表現すると、「I will never go there again」となります。

  • never(決して)
  • on no account(決してない)
  • till doomsday(永遠に)

ちなみに、金輪際の意味に近い単語は上記のようにいくつか存在しますが、最も「金輪際」の英語訳として用いられるのは never です。

それぞれの表現を用いた例文は以下の通りです。

  • I will never do evil and make my parents feel sad.
    (私は悪い事をして親を悲しませるような真似は金輪際しません。)
  • On no account must you follow a stranger.
    (知らない人には決してついて行ってはいけません。)
  • She said that she would never agree till doomsday.
    (彼女は金輪際、承知できないと言いました。)

まとめ:金輪際の語源は、仏教から由来していた!

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  • 金輪際という言葉は、仏教の世界観である宇宙論から誕生した
  • 以前は「極限まで」という意味で使われていたが、次第に「二度と」や「絶対に」といった強い否定の意味へと変わった
  • 金輪際を英語訳にする際用いられる単語は、「never」 である

金輪際といった言葉自体は、聞きなれている方も多いとは思いますが、その根源は仏教の宇宙論から来ていたのですね。

現在では、平らな海の上に陸地が浮かんでいることや、それを支える土台があるといった、宇宙論の考えは、可笑しく思えるかもしれません。しかし昔の人は、自分という存在も含めて、あらゆるものに支えられているということに、感謝して生きていたそうです。

人間は、人々の支えも含めて、数多くの支えがあるからこそ、生きていけます。これだけは、金輪際忘れないよう、過ごすようにしてみてください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。