開けゴマの由来とは?英語でも同じ表現?それぞれわかりやすく解説!

砂漠のらくだの写真

「ひらけ~ごま!!」は誰もが子供の頃から耳にしたことがある呪文ですよね。これは、何か開いて欲しい時に唱える呪文ですが、なぜ「ごま」なのか、気になったことはありませんか?

また、この言葉は世界中で使われているのですが、広く使われるようになった理由までは分からないという方も多いですよね。

そこで今回は、開けごまの言葉が「いつどのように生まれたのか」といった起源やその由来、そして「海外での表現方法」について説明していきます。

開けごまの由来とは

宝箱の写真

誰もが一度は耳にしたことがある「開けごま」の呪文ですが、この起源を遡ると、その呪文が生まれた説はいくつかあるようです。なかでも、一番有力とされているのは、「アリババと40人の盗賊」という物語からだと言われています。

『千夜一夜物語』(アラビアンナイト)が起源

月と宮殿の画像

「開けゴマ」は『千夜一夜物語(せんやいちやものがたり)』(アラビアンナイト)の中の1話「アリババと40人の盗賊」に登場する言葉です。「開けごま」と唱えると洞窟の扉が開くため、何かを開ける時の掛け声やおまじないのように使われるようになったようです。

『千夜一夜物語』の中には、「アラジンと魔法のランプ」や、「シンドバッドの冒険」など私達が聞いたことのあるお話も書かれています。

『千夜一夜物語』とは、イスラム世界(イスラム教を信仰するイスラム教徒が活動する地域)における説話集になります。

アラビア語名で『アルフ・ライラ・ワ・ライラ』直訳で「千夜と一夜」と言われ、1706年イギリスで出版された英語版の題名が『アラビアンナイト』となっています。

日本では、「千夜一夜物語」や「千一夜物語」と呼ばれていて、この物語はササン朝ペルシャ時代に書かれた物語で、様々なお話が載っている短編集となっています。この物語には大枠の物語りがあるので、その話を載せますね。

『千夜一夜物語』の大枠の物語

昔々、シャフリヤールという王様がいました。ある時、妻から不貞をされたことを知った王様は、妻を殺してしまいました。その後、女性不信となった王様は、街の娘をお城に呼んで一夜を過ごしては、翌日にはその娘の首をはねていました。

こうして次々と街の娘を殺していくので、大臣は困っていたところ、大臣の娘のシェヘラザード(シャハラザード)がこれを止めるため、自ら王様の妻になりました。

シェヘラザードは王様に殺されないように、毎夜、命がけで王様が夢中になる物語りを語って聞かせました。

話が盛り上がったところで、「続きは、また明日」そして、「明日はもっと面白い話をします」と言い、王様は話の続きが聞きたくてシェヘラザードを殺さずに生かし続けました。

そして、千夜目のお話を終えた時、自分に幼い子供達がいることを知った王様は彼女を殺さないことを約束し、今までのやり取りを書き残すことを命じました。こうして書き残されたお話が『千夜一夜物語』となりました。

この大枠の話があり、その読んで聞かせたという物語りが『千夜一夜物語』として短編集になっています。この大枠の設定というのが面白いですよね。どんなお話があるのか気になりますね。

では、下記にてそのお話の一つの「アリババと40人の盗賊」のあらすじを紹介します。

アリババと40人の盗賊物語 あらすじ

財宝を見つけた人のイラスト

その昔、「アリババ」という名前の、貧しいながらもまじめに働く男がいました。ある日アリババは、山で40人の盗賊団が、宝を洞窟に隠しているのを目撃します。その洞窟は、「開けごま」「閉じろごま」の呪文で入口の岩が開閉する魔法の洞窟でした。アリババは、盗賊団がいない間に、隠してある財宝からこっそり一部を持ち帰り、それを換金して大金持ちとなりました。

大金持ちになったアリババは、このことを妻以外の者には秘密にしていました。しかし、強欲でねたみ深い金持ちの兄「カシム」に知られてしまい、カシムは財宝を手に入れた経緯と、洞窟の扉を開ける呪文をアリババから聞き出すと、自分も財宝を狙って洞窟に忍び込むことにしました。

しかし、カシムは、財宝に夢中になりすぎたあまりに扉を再び開ける呪文を忘れてしまい、洞窟から出られなくなってしまいました。そして、洞窟に戻って来た盗賊たちに見つかり殺されてしまったのです。

兄が帰ってこないことを心配したアリババは、再び魔法の洞窟へ行ってみることにしました。そこでカシムの遺体を発見してしまい、悲しみの中遺体を持ち帰りました。

アリババがカシムの遺体を持ち帰ってしまったため、盗賊のお頭に洞窟の秘密を知る人間が他にもいると気付かれてしまいました。アリババが兄弟と知った盗賊のお頭は、今度はアリババの命を狙うように手下を仕向けてきました。

それからというもの、幾度と無くアリババに刺客が差し向けられましたが、アリババの元には「モルジアナ」という聡明な女奴隷がおり、モルジアナは刺客たちを上手くあしらい、アリババを守ってくれました。

ところが、痺れを切らした御頭が身分を隠して自らアリババを襲うことにしました。しかし、今度もモルジアナの働きによって盗賊のお頭である事を見破り、隠れ潜んでいた盗賊団を撃退することができました。

アリババは、これらの功績からモルジアナを奴隷の身分から開放し、自分の息子の妻として迎え入れることにしました。その後、盗賊団の宝を国中の貧しい民に分け与え、アリババの一族は繁栄したということです。

こちらが「アリババと40人の盗賊物語」というお話でしたが、どうでしたか?あらすじを読むと、そういえば聞いたことあるという人も多いのではないでしょうか。

なぜ「ごま」なの?

「ひらけ~ごま!」と言っていてなぜ”ごま”なんだろうと思ったことはありませんか?なぜ食べ物なのかも気になりますよね。

ということで、色々由来を調べてみたのですが、”ごま”が使われている理由は、残念ながらはっきりと分かっていないようです。しかし、いくつか説があったのでご紹介します。

ごまを宝物と見立てた説

「アリババと40人の盗賊物語」が作られた当時は、中東地域では”ごま”はごま油の採れるとても貴重な農作物として広く栽培されていました。ごまは、貴重な財源であったため、”宝”と見立てられていたのではないかということです。また、ごまは、一つのさやに種(ごま)がたくさん入っているので、ごまがさやに入っている様子を洞窟に宝物があるようにとらえ、呪文として”ごま”が使用されたのではないかと言われています。

ごまが飛び出る様子からつけられた説

ごまの実は、成熟すると”さや”が突然縦に割れ、中から種(ごま)がポンッと勢いよく飛び出るので、その様子から「ごまのように早く開いて出てきて欲しい」という願いが呪文になったのではないかと言われています。

霊的な意味からつけられた説

アラビア語で「開けごま」は、「イフタフ・ヤー・シムシム」と言い、ごまを表す「シムシム」という言葉の「シム」には”毒”という意味があり、言葉に霊力が宿っているからと考えられているそうです。また、魔術にごま油が使われたことから、神秘的な力があるとされ、ごまが呪文に使われたのではないかと言われています。

海外で「開けごま」と言うと?

「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」はイスラムで生まれたお話ですが、世界中で翻訳され親しまれています。「アリババと40人の盗賊」に登場する『開けごま』という呪文は、英語圏やその他の海外だとどのように表現されているのでしょうか。

英語

「open sesame(オープン・セサミ)」と言われています。セサミはごまのことなので、そのまま英語に変換しているだけで、呼び方もそのまま「開けごま」となります。

ドイツ語や、中国語も呼び方は同じで各言語で翻訳されています。

フランス語

Sésame, ouvre-toi(セザム・ウーヴルトワ)と訳されていて、意味は「ごまよ、汝(なんじ)を開け」となり、岩ではなく、ごまに呼びかけているようになっているようです。

フランスは呼びかける相手が違うようですが、どの国でもそのまま”ごま”という言葉を使う呪文となっています。

開けゴマの反対語とは

「開けごま」の反対語とは、「アリババと40人の盗賊」のお話で、洞窟を閉める時に使われる「閉じろごま」という言葉になります。

アラビア語で「aGlaq ya simisim」アグラク・ヤー・シムシムという言葉になり、英語では「Shut, Sesame !」となりますので、「閉じろゴマ!」という訳になります。

まとめ:「千夜一夜物語」(アラビアンナイト)は古くから、世界中で読み継がれてきた

アラビアンナイトイメージ画
  • 「開けゴマ」はアラビアンナイトの物語の一つである「アリババと40人の盗賊物語」に出てくる、洞窟の扉を開ける魔法の呪文
  • アラビアンナイトの中には、ディズニー映画でも有名な「アラジンと魔法のランプ」も含まれる
  • 英語、中国語、フランス語などの言語でも「開けゴマ」に当たる表現がある。

今回紹介した「千夜一夜物語」は、昔から世界中で多くのひとに読み継がれてきた作品です。しかし、「千夜一夜物語」は、一つの物語からいくつもお話が派生していることから、登場人物の把握が難しく、一部は過激な内容も含まれることから、基本的に大人向けの書物のようです。

ですが、中にはディズニーの「アラジンと魔法のランプ」のように、子供用に読みやすく一部書き替えられている出版本も存在します。

千夜一夜物語は、ほぼすべてがファンタジーのお話で、想像力を膨らませることができる内容となってます。機会があればぜひ読んでみて下さい。

ここまでお読みいただきありがとうございました。