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立秋の意味・由来とは?2022年はいつ?食べ物についても紹介

2020年8月5日

青葉紅葉と波紋のイラスト

夏休みも中盤を迎え、お盆を過ぎると一般には涼しくなると言われますが、日本ではまだまだ暑い日が続きますよね。

ちょうどその頃が「立秋」に当たりますが、「秋」という漢字は付いているものの、感覚的にまだまだ秋の訪れはほど遠いと感じるのではないでしょうか。

そこで、この記事では、

  • 「立秋」はいつ?
  • 「立秋」の意味やその名前の由来
  • 「立秋」の時期の七十二候とは
  • 「立秋」の時期に旬を迎える食べ物

について解説・紹介していきます。

立秋の意味・由来とは

桔梗と本の写真

「立秋(りっしゅう)」とは、暦の中での秋の始まりとされる季節のことを言います。

夏の暑さのピークを迎え「秋の気配が立ち始める日」とされていて、暦の上では立秋から秋となります。

立秋は、1年を24の季節で分けた暦である「二十四節気(にじゅうしせっき)」の1つで、二十四節気は太陽の動きを基準にして定められることから、毎年日付が若干(じゃっかん)変わることになります。

立秋は、毎年8月8日前後、春の始まりである「立春(りっしゅん)」から数えると二十四節気の中で13番目の季節になり、次の季節である「処暑(しょしょ)の前日」までの約15日間を指す言葉となっています。

このように、厳密に言うと期間の意味もある「立秋」ですが、一般的には「立秋」が始まる日を指して用いられることが多いようです。

2022年の立秋はいつ?

コスモスの写真


2022年(令和4年)は、『8月7日(日)』が立秋です。

また、期間でいうと『2022年8月7日(日)~2022年8月22日(月)』までが立秋となります。
※次の節気である処暑が8月23日(火)のため

立秋を境に「残暑見舞い」へ

「立秋」は、「暑中見舞い」から「残暑見舞い」に変わる日でもあります。

「暑中見舞い」は夏の厳しい暑さに対し、体調を気遣って元気で過ごしてほしいと送るはがきの挨拶状のことを言いますが、
「残暑見舞い」は、なかなか終わらない暑さに対して気遣う挨拶状ことを言います。

一般的に「立秋」以降の暑さを「残暑」と言いますが、お見舞いを出す際には「立秋」となった翌日から「残暑見舞い」となります。

そのため、2022年では、立秋の「8月7日(日)」までは「暑中見舞い」、「8月8日(月)」から「残暑見舞い」として挨拶状を変える必要があります。

「二十四節気」が実際の季節と合わない理由

秋の始まりとされている「立秋」ですが、実際は夏の真っ只中という状態でまだ秋の気配を感じることはありませんが、実はこれには理由があります。

元々「二十四節気」は中国の内陸部から伝わったもので、大陸性気候となっている中国では立秋頃がちょうど気温が下がり始める時期となっていました。

しかし、海に囲まれた日本の気候は海の性質の影響を受けたものとなっており、温まりにくく冷めにくいという海の性質から、季節の移り変わりが中国よりもおよそ2週間遅くなっているのです。

そのため日本では、中国の季節に合わせた二十四節気をそのまま使っているため、季節感にずれが生じてしまい、合わないということになります。

ちなみに、もっと季節を細かく分け、気象や植物などの変化を記した「七十二候(しちじゅうにこう)」というものも存在しています。

「立秋」の七十二候とは

秋空とススキの写真

「七十二候」も中国から伝わった季節を表す方式となっていますが、こちらは日本の気候に合うように何度か作り変えられています。

「七十二候」は、「二十四節気」の期間をさらに3分割して、短い言葉で細かな季節の移り変わりを表したものです。

3つに分けられた季節は「初候(しょこう)」・「次候(じこう)」・「末候(まっこう)」と言い、それぞれにその時期の名称が付けられています。

それでは、「立秋」にあたる七十二候をご紹介します。

涼風至(すずかぜいたる)

風鈴の写真

立秋の「初候」(8月7日~11日頃)にあたる『涼風至(すずかぜいたる)』は、涼しい風が吹き始める頃という意味があります。

夏の終わりに吹くさわやかな風は「涼風(すずかぜ)」、秋の到来を告げる風は「秋の初風(あきのはつかぜ)」と言われ、秋の予感を肌で感じさせてくれます。

寒蝉鳴(ひぐらしなく)

ヒグラシの写真

立秋の「次候」(8月12日~16日頃)にあたる『寒蝉鳴(ひぐらしなく)』は、ヒグラシが鳴き始める頃という意味があります。

ヒグラシは、日の出前や日の入り後によく鳴き、鳴き声の特徴として「カナカナ」と表現されています。

朝夕に響くヒグラシの鳴き声は、寂しさや涼しさを感じさせてくれ、秋の訪れを表しているように聞こえます。

蒙霧升降(ふかききりまとう)

山の霧の写真

立秋の「末候」(8月17日~22日頃)にあたる『蒙霧升降(ふかききりまとう)』は、深い霧が立ち込める頃という意味があります。

日中はまだ残暑が残るものの、早朝は空気が冷たく、山間部や水辺などでは白い霧がまとうように広がって幻想的な情景を作り出します。

「七十二候」を見るとその季節を感じることができますね。

では、最後に「立秋」の頃に旬を迎える食材を紹介します。

立秋の食べ物とは

いちじく・ぶどうの写真

「立秋」には行事食などはありませんが、8月に旬な食材はたくさんあります。

野菜

モロヘイヤ・キャベツ・青じそ・ミョウガ・じゅんさい・なす・きゅうり・ゴーヤ・トマト・ピーマン・ズッキーニ・パプリカ・とうもろこし・オクラ・唐辛子・冬瓜・さやいんげん・枝豆・大角豆(ささげ)

果物

桃・すもも・梨・いちじく・マスカット・巨峰・デラウエア(ぶどう)・ブル-ベリー・すだち・シークヮーサー・メロン・すいか・ドラゴンフルーツ・パッションフルーツ・マンゴー・バナナ

魚介類

ウニ・アワビ・ホヤ・ツブ貝・岩牡蠣・ムール貝・スルメイカ・ケンサキイカ・小ヤリイカ・マダコ・車海老・ハナサキガニ・ヒラマサ・甘鯛・スズキ・イシガレイ・カンパチ・ゴマサバ・キジハタ・真鰯・ハモ・マアナゴ・戻りカツオ・タチウオ・鮎・レンコダイ・こんぶ

まとめ:「立秋」は秋の気配が立ちはじめる頃

ぶどうを食べる人イラスト
  • 2022年の立秋は『8月7日(日)~8月22日(月)』まで
  • 立秋の翌日から「残暑見舞い」となる
  • 8月は緑黄色野菜を中心に様々な旬の食材がある

いかがでしたでしょうか。
立秋は、「暦上の秋の季節のはじまり」であり、立秋の翌日から残暑見舞いに変わる目安となっていることが分かりました。

「立秋」といっても、肌身で秋を感じるのはまだ先になりますが、お盆を過ぎる頃には次第に「鱗雲(うろこぐも)」などの秋の雲が見られるようになっていきます。

秋の雲は夏の雲より高い位置にできるので、空が高く感じられ、より一層清々しさを実感できるかもしれません。

また、秋の虫であるコオロギも次第に鳴き初める時期になりますので、目や耳で秋の訪れを感じてみてはいかがでしょうか。

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

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のすけ

ご覧いただきありがとうございます! 少しばかり私の紹介ですが、息子を育てる父親であり、会社員をしています。 父親として恥ずかしくないよう、皆様と一緒に日本文化について知識を深めていけたらと思っていますので、どうぞよろしくお願いします。

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