1年も最後となる12月には、「仕事納め」という言葉を耳にすることがあると思いますが、意味や語源はご存じでしょうか。
「仕事納め」には、挨拶をするのが一般的ですが、「何を言っていいのか分からない」といった方も多いようです。
また、同じ意味で、「御用納め」といった言葉もありますが、「仕事納め」とはどのような違いがあるのでしょう。
そこで、この記事では、
- 「仕事納め」の意味
- 「仕事納め」と「御用納め」の違い
- 「仕事納め」の使い方
- 「仕事納め」の対義語
- 「仕事納め」・「仕事始め」はいつ?
- 2022年の「仕事納め」・2023年の「仕事始め」
- 「仕事納め」の挨拶【例文】
- 「仕事納め」の英語表現
について解説・紹介します。
仕事納めの意味とは?
「仕事納め(しごとおさめ)」は、「その年の業務(仕事)をすべて終える(片付ける)」という意味があり、
『その年最後の業務日』のことを言います。
仕事納めは、民間企業の場合は会社独自に決められていますが、官公庁などの行政機関では、『行政機関の休日に関する法律』により休日が定められているため、法律に従い、年末の休日の前日が仕事納めとなります。
また、裁判所は『裁判所の休日に関する法律』、地方公共団体は『条例』で休日が定められているため、それぞれに準じてその休日の前日が仕事納めとなります。
ちなみに、銀行は『銀行法施行令』によって休日が定められているため、全ての銀行は共通の休日となり、仕事納めも同一となります。
仕事納めと御用納めの違いとは?
「仕事納め」に対し、「御用納め(ごようおさめ)」と呼ばれる場合があります。
これは、『公務員の仕事納め』のこと言います。
しかしながら現在では、公務員の場合でも「仕事納め」と言われることが多く、「御用納め」という言葉はあまり使われなくなってきているようです。
そもそも御用とは?
昔は、宮中や官庁、江戸幕府の用務のことを「御用(ごよう)」と言っていました。
時代劇で「御用だ!御用だ!」と言って悪人を取り囲むシーンを見ることがありますが、これは「幕府の指示で捕らえに参上した!」という意味で「御用だ!」と言っているわけですね。
現在の言葉で言うならば、「警察だ!逮捕する!」という意味合いです。
仕事納めの使い方とは?
「仕事納め」は、「その年最後の業務日」を表す言葉ですので、次のような使い方ができます。
- 明日は仕事納めなので、1日挨拶回りに追われるだろう
- 私の会社では、仕事納めの日には必ず忘年会が行われる
- 仕事納めということで、午後からは大掃除の予定となっている
ちなみに、先程、公務員の場合は「御用納め」という言葉が用いられていると説明しましたが、1960年後期より放送業界では官公庁の場合であっても「仕事納め」という言葉を用いているそうです。
これは、「御用」という言葉が「御上(おかみ)仕事を表す古いイメージ」であったことや、「官庁用語をもっと分かりやすいものにしてほしい」という要望があったことが由来とされています。
このことから、現在では公務員であっても「仕事納め」という言葉を用いる方が一般的で、特別使い分ける必要はありません。
もちろん官公庁の仕事納めに対して「御用納め」と言うのは、本来の正しい使い方かもしれませんが、「仕事納め」と用いたとしても間違いではないことを認識しておきましょう。
仕事納めの対義語(反対語)は?
「仕事納め」の反対を意味する言葉としては、「仕事始め(しごとはじめ)」になります。
「仕事始め」は、その年の業務を開始することを意味して、
『新年を迎えた後の最初の業務日』のことを言います。
仕事納めと仕事始めはいつ?
では、法律で休日が定められている官公庁などの「仕事納め」・「仕事始め」の日について紹介します。
官公庁(国・市役所などの地方公共団体)【公務員】
「官公庁」は、国や地方公共団体に属する自治体や政府機関のことを言い、一般に『公務員』と呼ばれる職業の人が当てはまります。
昭和63年12月13日に公布・昭和64年1月1日に施行された『行政機関の休日に関する法律』では、【12月29日~翌年1月3日まで】が休日となる旨が記されています。
このことから、『公務員の仕事納めは12月28日・仕事始めは1月4日』となります。
※土日を挟さむと日にちが変わります。
ちなみに、裁判所の休日も『裁判所の休日に関する法律』で行政機関と同様の日付で定められていますので、仕事納め・仕事始めの日は同じです。
銀行
「銀行」の休日は、昭和57年政令第40号『銀行法施行令 第五条』に【12月31日~翌年1月3日まで】が休日となる旨が記されています。
このことから、『銀行の仕事納めは12月30日・仕事始めは1月4日』となります。
※土日を挟むと日にちが変わります。
ちなみに、ATMは通常どおり、年末年始関係なく稼働しています。
郵便局
日本郵政は、業務内容や店舗の規模などによって仕事納め・仕事始めの日が変わります。
貯金・保険業務は銀行と同様に【12月31日~翌年1月3日】が休日となりますので、
『仕事納めは12月30日・仕事始めは1月4日』となっています。
郵便業務に関しては【例外】もあり、配送や物流が併設された大きな郵便局では年末・三が日も営業している店舗があるそうです。
また、ゆうゆう窓口を設置してある店舗では、通常通り郵便物の受け渡しが可能で、場所によっては24時間対応のところもあります。
しかしながら、地域によって営業時間など様々あるようなので、郵便局に行かれる際は、郵便局のホームページや店舗に確認してから訪れるようにした方が良いでしょう。
民間企業
民間企業の休日は、法律では定められていませんが、官公庁の休みに合わせて休みを設定している企業が多いようです。
そのため、【12月29日~翌年の1月3日まで】が休日となり、
『仕事納めは12月28日・仕事始めは1月4日』となることが一般的です。
もちろん会社によって違い、全てがこの通りではありませんので注意してください。
2022年の仕事納め・2023年の仕事始めはいつ?
官公庁の「仕事納め」・「仕事始め」を基準にして、2022年の仕事納め、2023年の仕事始めが何日になるのか見てみましょう。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
25 | 26 | 27 | 28 仕事納め | 29 | 30 | 31 |
1 | 2 | 3 | 4 仕事始め | 5 | 6 | 7 |
仕事納め:2022年12月28日(水)
仕事始め:2023年1月4日(水)
ちなみに正月休みは、残念ながら土日と被ってしまいましたので、
【12月29日(木)~1月3日(火)まで】の6日間ということになります。
仕事納めの挨拶【例文】
その年の最終業務日となる「仕事納め」の日には、上司や部下などに対して1年間の感謝の挨拶をすることがマナーとされています。
しかし、忙しくて直接挨拶が出来なかった場合は、メールで年末の挨拶を行っても良いとされていますので、1年の締めくくりとして感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
ポイントとしては、長々と話すのではなく、時間を取らせない簡潔な言葉で挨拶をするということです。
では、例文で挨拶を紹介します。
仕事納めの挨拶【例文】
○○部長のご指導により多くのことを学ばせていただき、実りの多い1年となりました。
どうぞ来年もご指導ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします。
良いお年をお迎えください。」
仕事納めのメール【例文】
○○部長
忙月の候、ご多忙のことと存じます。
今年一年大変お世話になり、心より御礼申し上げます。
○○部長とご一緒させていただいたおかげで、私自身大きく成長することができ、仕事に対する考え方が変わりました。本当にありがとうございました。
来年は、より一層飛躍の年となるよう精進して参る所存です。
何卒、引き続きご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
それでは、良いお年をお迎えください。
直接ご挨拶できませんでしたので、取り急ぎメールにて失礼いたします。
○○部 ○○
仕事納めは、英語圏にも存在する?
「仕事納め」を表す短い単語はないため、次のように表現することができます。
『The last business day of the year.』
※businessのところはworkでも良いです。
また、「仕事初め」は、『The first business day of the year.』となります。
まとめ:仕事納めはその年の業務を全て終えること
- 民間の「仕事納め」は、ほとんどが官公庁の休日に合わせているが、会社独自で決められている
- 官公庁の休日は法律で定められており、それに従って「仕事納め」の日が決まる
- 官公庁では「仕事納め」のことを「御用納め」と言うが、現在では官公庁であっても「仕事納め」という言葉の方が一般的になってきている
- 「仕事納め」の対義語は「仕事始め」
- 官公庁における2020年の「仕事納め」は12月28(月)、2021年の「仕事初め」は1月4日(月)
いかがでしたでしょうか。
「仕事納め」は『その年の最後の業務日』という意味で用いられる言葉であることが分かりました。
ちなみに、一年の最後に行われる宴会を「忘年会」と言いますが、これは「その年一年の苦労を忘れるため」に行われる宴会のことを言います。
忘年会の由来は定かではありませんが、室町時代には「としわすれ」と呼ばれるお酒を飲んで乱舞する行事があったとされています。
その後、江戸時代に権力者の間で一年の憂さを晴らす行事として行われるようになり、明治時代になってから神事を伴わない宴会として「無礼講(ぶれいこう)」というフレーズと共に広まったそうです。
「無礼講」は決して「無礼を働いても良い」という意味ではなく、「形式的ではなく、親睦を深める和やかな宴会にしましょう」という意味が込められています。
そのため、仕事納めの忘年会時に「今日は皆さん無礼講で…」と言われたとしても、目上に人に対して失礼な行動を行わないように気を付けて下さい。
また、忘年会は、一年の締めくくりとなる苦労を忘れるための会ですので、お説教は言わずに、皆が楽しめる話題を心掛けて行っていきたいものです。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。