畳語の意味とは?日常の言葉・可愛い響き・四字熟語を一覧で紹介

畳の写真

皆さんは「畳語」という言葉を聞いたことがありますか?

「たたみご?知らない・・・」と思われるかもしれませんが、実は私達が身近に使っている言葉の中には、様々な「畳語」が用いられているようです。

そこで今回は、

・「畳語」の意味や読み方
・「畳語」の一覧
 (日常・四字熟語・形容詞・動詞・難読漢字・可愛い響き)

・「畳語」の使い方【例文】
・「畳語」と「オノマトペ」の違い
・英語圏の「畳語」

について解説・紹介していきます。

畳語の意味・読み方とは

畳まれたタオルの写真

「畳語」は、じょうごと読みます。「たたみご」ではありませんので注意して下さいね。

「物を折り返して重ねる」という意味を持つ「畳(たた)む」という言葉が元となって作られた言葉で、同じ単語を反復して作られた言葉のことを言います。

そして「畳語」には、次の3つの効果があるとされています。

  • 意味を強める言葉(強調)…「熱々」・「嫌々」・「益々(ますます)」など
  • 事物が複数あることを表す言葉…「人々」・「山々」・「色々」など
  • 事象の継続や繰り返しを表す言葉…「延々(えんえん)」・「転々」・「年々」など

また畳語には、「完全畳語」・「部分畳語」というものがあります。

完全畳語とは

完全畳語」は、同じ言葉をそのまま繰り返す「山々(やまやま)」などの言葉の他、「人々(ひとびと)」のように読み方が連濁(れんだく)となる言葉を言います。

部分畳語とは

部分畳語」は、「右往左往(うおうさおう)」のように一部の言葉だけが繰り返す言葉を言います。

では、「畳語」をいくつかの種類に分けて紹介していきますので、どのような言葉があるか確認してみましょう。

日常でよく使う畳語一覧

こたつとミカンの写真

私達が日常でよく使う畳語を一覧で紹介します。

言 葉 意 味
嫌々(いやいや) 嫌だと思うこと
苛々(いらいら) 心が苛立たしく思うこと
有漏有漏(うろうろ) (どうしてよいか分からず)歩き回るさま
眩々(くらくら) めまいがして倒れそうになるさま
吝々(けちけち) わずかなお金や物でも出し惜しむさま
爽爽(さばさば) 物事にこだわらず、さっぱりしているさま
様々(さまざま) それぞれ違っていること
直々(じきじき) 人を介さず、直接本人がするようす
渋々(しぶしぶ) 気が進まないまま、しかたなく行うさま
染々(しみじみ) 心の底から深く感じるさま
少々(しょうしょう) わずかな程度
好き好き(すきずき) 人それぞれ好みが違うこと
隅々(すみずみ) 全ての隅
偶々(たまたま) 思いがけず、偶然に
近々(ちかじか) 近いうちに
月々(つきづき) 毎月
時々(ときどき) その時その時
中々(なかなか) 予想を上回るさま・簡単にはいかないさま
長々(ながなが) きわめて長いさま
温々(ぬくぬく) あたたかいこと・満ち足りているさま
年々(ねんねん) 年を追っていくごと
散々(ばらばら) 散らばっているさま・別々であるさまなど
半分半分(はんぶんはんぶん) 二つに分かれていること・半分ずつ
久々(ひさびさ) ひさしぶりに
日々(ひび) 日ごと
一人一人(ひとりひとり) 多くの中のそれぞれの人のこと
広々(ひろびろ) とても広く感じるさま
別々(べつべつ) それぞれに分かれるさま・おのおの
益々(ますます) より一層
元々(もともと) 初めから・元から変わらないこと
稍々(やや) 少しばかり・少しの間など

四字熟語の畳語一覧

四字熟語となっている畳語をいくつかご紹介します。

言 葉 意 味
合縁奇縁(あいえんきえん) 不思議な巡り合わせの縁のこと
意気揚々(いきようよう) 得意げで威勢の良いさま
一期一会(いちごいちえ) 一生に一度の機会
右往左往(うおうさおう) 混乱してあっちへ行ったり、こっちへ来たりするさま
海千山千(うみせんやません) 長い年月にさまざまな経験を積んで、世の中の裏も表も知り尽くしていて悪賢いこと・したたかな人
岡目八目(おかめはちもく) 当事者よりも第三者の方が、情勢や利害得失などを正しく判断できること
感謝感激(かんしゃかんげき) 大変感謝し、感激していることを戯れて言った言葉
奇々怪々(ききかいかい) きわめて奇妙なこと
恍恍惚惚(こうこうこつこつ) 心を奪われてうっとりするさま
四苦八苦(しくはっく) 非常に苦労すること・あらゆる苦しみ
洒洒落落(しゃしゃらくらく) 言動や態度があっさりとしていて物事にこだわらないさま
自由自在(じゆうじざい) どのようにでも思いのままできるさま
十全十美(じゅうぜんじゅうび) 完全で全く欠点がないこと
正々堂々(せいせいどうどう) 正しいやり方に則り、正面から向き合うこと
戦々恐々(せんせんきょうきょう) 物事を恐れてびくびくしているさま
全身全霊(ぜんしんぜんれい) 体も心もすべて・持っている力のすべて
相思相愛(そうしそうあい) お互いのことを思い、愛し合っていること
津々浦々(つつうらうら) 日本のいたるところの港や海岸のこと
多種多様(たしゅたよう) 種類が多く、さまざまであること
適材適所(てきざいてきしょ) 能力や性質に適した地位や任務を与えること
半信半疑(はんしんはんぎ) 半分信じ、半分疑っていること
百発百中(ひゃっぱつひゃくちゅう) 予想などがすべて当ること
不眠不休(ふみんふきゅう) 眠りも休みもしないこと
平々凡々(へいへいぼんぼん) きわめて平凡であること
暴飲暴食(ぼういんぼうしょく) むやみにたくさん飲食すること
目茶苦茶(めちゃくちゃ) 全く筋道が通らないこと
勇気凜々(ゆうきりんりん) 失敗や危険を恐れず気力にあふれていて、勇敢に物事に立ち向かっていくさま
余裕綽々(よゆうしゃくしゃく) 落ち着いた様子で、悠然と構えているさま

形容詞・動詞の畳語一覧

物事の状態や性質を表す「形容詞」や、動作や状態などを表す「動詞」の畳語をいくつかご紹介します。

形容詞の畳語

言 葉 意 味
痛々しい(いたいたしい) 気の毒で見ていられないほど可哀想なこと
忌ま忌ましい(いまいましい) 非常に腹立たしく感じること
初々しい(ういういしい) 物慣れしてなく、幼い感じがするさま
毳々しい(けばけばしい) 非常に派手でどきついこと
神々しい(こうごうしい) 気高く、おごそかであるさま
白々しい(しらじらしい) 本心ではないことが見え透いているさま
図々しい(ずうずうしい) 自分勝手に振る舞い、他人に迷惑をかけても気にしないこと
辿々しい(たどたどしい) 不慣れなことで、言葉や動作が滑らかでないさま
刺々しい(とげとげしい) 言葉や態度などに親切さ、柔らかさがなく、角がたっているさま
華々しい(はなばなしい) 華やかで優れているさま
禍々しい(まがまがしい) 縁起が悪く、不吉なさま
物々しい(ものものしい) 重々しく、きびしいこと
瑞々しい(みずみずしい) 新鮮で生き生きしてるさま
女々しい(めめしい) 考えや振る舞いが女性らしいこと
由々しい(ゆゆしい) そのままにしておけない重大な事柄であること
凜々しい(りりしい) きりっとして勇ましいさま

動詞の畳語

言 葉 意 味
生き生き(いきいき) 活気があり勢いの良いさま
恐る恐る(おそるおそる) 恐れから緊張するさま
思い思い(おもいおもい) 各自が自分の思うままにすること
代わる代わる(かわるがわる) 順番に代わり合うさま
重ね重ね(かさねがさね) 何度も同じようなことを繰り返すさま
知らず知らず(しらずしらず) 自分では意識しないうちに
泣く泣く(なくなく) 泣きたいほど辛い気持ちで・泣きながら
晴れ晴れ(はればれ) 空がすっかり晴れ渡っているさま
休み休み(やすみやすみ) 時々休みながら続けるさま

難読漢字の畳語一覧

畳語の中には、漢字検定1級レベルと言われる読むことが難しい「難読漢字」のものもありますので、いくつかご紹介します。

言 葉 意 味
総総(ふさふさ) 毛などがたくさん生えているさま
区区(まちまち) 物事や意見などがそれぞれ異なっていること
仄仄(ほのぼの) ほのかに心の温かさが感じられるさま・かすかに明るくなるさま
兀兀(こつこつ) 地道に努め励むさま
態々(わざわざ) そのためだけに行うさま・しなくてもよいことを行うこと
努努(ゆめゆめ) 決して・断じて
愈愈(いよいよ) 程度が高まるさま・不確定だったものが確定的になりそうなさま
復復(またまた) またもや・またしても
井井(せいせい) 秩序正しく、整っているさま
屡屡(しばしば) ある程度の期間において、何度も同じ状態が繰り返されるさま
寸々(ずたずた) 物を細かく切れぎれになるさま
交々(こもごも) 多くのものが入り交じっているさま
然々・云云(しかじか) 分かりきったことをいちいち言わない時・必要なない話を省略する時に用いる言葉
熟々(つくづく) 思いにふけるさま・物事を静かに深く考えたり、注意深く観察したりするさま・じっくりなど
滑々(ぬめぬめ) やわらかく、滑らかで感触のよくないさま
犇犇(ひしひし) 強く身に迫るさま
却却(なかなか) 程度においてかなり

かわいい響きの畳語一覧

子猫とねずみのおもちゃの写真

「畳語」の中には、優しい印象を与える可愛らしい響きの畳語がたくさんあります。

また、ペットの名前としても畳語を用いた名前がよくつけられていますので、響きがかわいい畳語をご紹介していきたいと思います。

響きが可愛い畳語
うるうる とことこ はむはむ ぱふぱふ ふかふか
ふわふわ ぷかぷか ぷくぷく ぷちぷち ぷにぷに
ぷよぷよ ぽかぽか ぽふぽふ ぽりぽり ぽよぽよ
もこもこ もちもち もふもふ もわもわ やわやわ
響きが可愛い畳語の名前
ココ テテ ミミ モモ ララ
リリ ルル ポポ ジジ ビビ
スズ リンリン コロロ じゃじゃまる ちゃちゃまる

畳語の使い方【例文】

お茶会のイメージ写真

「畳語」は、日頃意識せずに使っている方がほとんどだとは思いますが、改めて「畳語」が用いられている文章を確認してみましょう。

  • 私は、ゆらゆら揺れる船に乗り、遥々(はるばる)北の大地までやってきた。
  • 私のストレス発散方法は、心に刺さる映画を観て、わんわん泣くことだ。
  • 憎々(にくにく)しい悪役の登場に、どんどん視聴率が上がった。
  • 日々努力してきたのにもかかわらず、真面目な人が損をする世の中にばかばかしく思うようになった。
  • 芋虫がうねうね動く姿に、戦々恐々とした。

いかがでしょうか。例文に登場した泣く様子を表す言葉である「わんわん」は、他にも「えんえん」・「しくしく」・「ぐすんぐすん」・「うるうる」など、様々な表現方法があります。

こうした表現を状況に応じて使い分けることで、様々な情景を想像的に伝えることのできる畳語は面白い表現方法と言えますね。

「畳語」と「オノマトペ」の違いとは

雀の写真

「畳語」について解説してきましたが、「オノマトペ」と言われる言葉をご存じでしょうか。

「オノマトペ」とは、『聞こえる音や声、事物の状態などを言葉で表したもの』を言います。

【例】・犬が「わんわん」吠える・「ガッシャーン」と壊れる音がした・眠気で「うとうと」したなど

「オノマトペ」の語源とは

そもそも「オノマトペ」という言葉は、古代ギリシャ語の「onomatopoiia(オノマトポーイア)」が語源と言われています。

そこから英語の「onomatopoeia(オノマトピア)」やフランス語の「onomatopée(オノマトペ)」という言葉が作られ、その言葉が日本に伝わったと考えられています。

そのため、日本では「オノマトペ」以外にも「オノマトピア」、「オノマトペア」と言われることもあるようです。

オノマトペの分類

日本で「オノマトペ」と言われるものには、「擬声語」・「擬音語」・「擬態語」・「擬容語」・「擬情語」という分類があり、次のように分けることができます。

擬声語(ぎせいご)

「擬声語」は、人や動物の声を表したものを言います。

【例】人が「ゲラゲラ」笑う・鶏が「コケコッコー」と鳴くなど

擬音語(ぎおんご)

「擬音語」は、自然現象として物が発した音を表したものを言います。

【例】雷が「ゴロゴロ」と鳴った・風船が「パンッ」と割れたなど

擬態語(ぎたいご)

「擬態語」は、無生物のものの状態を表したものを言います。(実際に音は聞こえません)

【例】星が「キラキラ」瞬く・「グニッ」と曲がったスプーンなど

擬容語(ぎようご)

「擬容語」は、生物の状態を表したものを言います。(実際に音は聞こえません)

【例】バッタが「ピョンピョン」跳ねる・犬が「ガブッ」と噛みついたなど

擬情語(ぎじょうご)

「擬情語」は、人間の心の状態を表したものを言います。(実際に音は聞こえません)

【例】彼女は「にこにこ」していた・胸が「ジーン」とするなど

このことから、畳語とオノマトペの違いは、

畳語は『同じ言葉を繰り返し、様々な状態・様子・感情を表すもの
オノマトペは『繰り返すなどの条件はなく、自然現象の音や声、事物の状態を言葉で表すもの

ということになります。

ちなみに英語圏では、
「擬音語」や「擬声語」に分類される言葉は、「onomatopoeia(オノマトピア)」や「imitative words(イミテイティヴ ワーズ)」

「擬態語(擬容語・擬情語)」は「mimetic word(ミメティック ワード)」
と言われるそうです。

また、英語圏のオノマトペは、約200語くらいと言われています。

日本では約5000語、韓国では約8000語と言われるのに比べるとあまりに少ないようですが、英語圏では、日本以上に多様な動詞があることで、様々な情景を言い表すことができるそうです。

畳語のような言葉は英語圏にも存在する?

英語圏にも「畳み語」のような繰り返す言葉があるのかというと、日本と比べて少ないですが存在しています。

・willy nilly(行き当たりばったり)・okey dokey(オーケーオーケー)・hocus pocus(まじない)・ding dong(ゴーンゴーン鐘の音)・dilly dally(ぐずぐずする)・helter skelter(慌てふためく)・hurry scurry(大慌て)・fuddy duddy(時代遅れな人)・namby pamby(女々しい)・big wig(大物)など

「ぐずぐずする」や「女々しい」という言葉は、日本語でも畳語となっていますので面白いですね。

まとめ:畳語は「同じ単語を繰り返して作られた言葉」

  • 「畳語」の読み方は「じょうご」
  • 「畳語」は、物を折り返して重ねるという意味を持つ「畳(たた)む」という言葉が元となっている
  • 「畳語」には、「完全畳語」・「部分畳語」がある
  • 「畳語」と「オノマトペ」の違いは、畳語は「同じ単語を繰り返したもの」、オノマトペは、「繰り返すなどの条件はなく、自然現象の音や声、事物の状態を言葉で表したもの」
  • 英語圏にも畳語のように繰り返す言葉がある

いかがでしたでしょうか。「畳語」は、日本語でよく用いられる言葉で、膨大な数が作られているということが分かりました。

ちなみに、私達がよく聞く言葉で、「モテモテな人」という言葉がありますが、「モテモテ」は漢字で書くと、「持て持て」となります。

カタカナ表記が一般的なので、漢字があるということにびっくりしますね。

『持てる』という言葉には、「持つことができる」の他、
・「持ちこたえる」が発展した「保たれる・支えられる」
・「支持される」が発展した「もてはやされる・人気がある」
という意味があり、次第にこのように変化していったとされています。

「人気がある」という「持てる」という言葉は、江戸時代には既に用いられていた言葉だったようで、「モテる」というカタカナ表記がされるようになったのは、昭和中期頃と言われています。

ここまで、ご覧いただきありがとうございました。